世界で一番最初の投資信託はイギリス発祥

世界で一番最初の投資信託はイギリス発祥

投資信託の雛形が完成し、世界で一番最初に運用された地はイギリスです。
近代から現代にかけての世紀の発明とまで言われる、投資信託が誕生したのは1868年のことです。
日本では同年、江戸時代が終わりを告げて明治元年を迎えています。

イギリスに生まれた投資信託

近代化を目指して大きな一歩を進めている一方で、世界の裏側であるイギリスおよびヨーロッパは次々と近代化が進んでいました。
当時のイギリスはヨーロッパ全土だけでなく、北米・中東やアフリカ大国からアジア諸国に至るまでその領土を広げていました。
そんな中でイギリスに生まれたのが投資信託であり、国際金融手段として誕生しています。
日本語に翻訳すれば海外植民地投信であり、確定利子付の証券を発行して投資するというユニット・トラストに近い形態をとっていました。
設立当初における目論見書には、当時の時代背景を思わせる記述とともに現代にも通ずる発想が記されており実に興味深いです。

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投資信託の目的

目的として多くの証券に投資を分散し、剰余金の一部は元本返済のための減債基金に充てるとあります。
海外と植民地政府の証券投資におけるリスクの減少をはかること、また中流階級の投資家についても大資本家と同じ利益が受けられるようにすることがその目的として記されています。
発足した19世紀後半の時点では、まだ証券投資は大資本家オンリーのものという点が窺えるのも面白いポイントです。
そしてトラスト発足によって、中流階級にも投資への道が開かれたと言えます。

19世紀後半の投資の特徴

この時代の投資の特徴としては保有証券は固定されているものであり、特別な事情がある場合は売却・入れ替えが承認されました。
100ポンドにつき手数料は2ポンド10シリングとなっており、当時は20シリングが1ポンドであったため手数料は2.5%であったことが分かります。
6%の確定利付きの有価証券を発行して、投資家からは資金を募り各国政府へと投資するのがスタンダードという構図です。
イギリスが投資していたのはチリやアルゼンチンなどの南米、オーストリアやスペインなどの欧州だけでなくアフリカ大陸や北米、果てはロシアまで幅広く手掛けていました。
なお金利水準としては、チリやエジプトに対しての金利が高いです。

まとめ

ヨーロッパ諸国への金利額より高いのは、このエリアが新興成長市場だったからです。
スペインやポルトガルに関しては経済的に安定成長していたため、低金利で投資していました。
アメリカに投資していたのは、1865年に南北戦争を終結させた時代であり、経済的な成長を図るためにアメリカがお金を欲していたからです。

最終更新日 2025年5月24日 by mippac

mippac

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